どれだけエントリーしたら気が済むか(1)
残された学生生活の中で、申し訳程度に履修した授業を受けていると、周囲からポツポツ「就活」の単語が聞こえてきます。3年生(15年卒)も12月になれば就活の解禁。1年前の自分もこのころはSPIの勉強をしていたなと思い出します。
就活に動き始める時期は早いことに越したことはないはずです。私は特にインターンなどは行わなかったので、9月くらいからSPIの問題を解き始めていた記憶があります。
「何かやらねば」という不安感が最初の原動力でした。私を動かすのは、いつも不安です。
私が145社にもエントリーし、ひたすらにESや履歴書を書いていたことも、もとを辿れば不安に駆られたことが原因です。
エントリーした145社は、すべて行きたいと思える企業ではありませんでした。「面接の練習として」という思いで選考を受けた企業は少なくありません。それもやはり「本命企業の前に10社くらい面接受けて、場馴れしなきゃ」という不安からの行動でした。
就活を終えて考えてみると、この行動は正解とも間違いとも言えないものでした。
結局、いくら場数を踏んでも本命企業の面接は舌が回らなくなるほど緊張したし、「あの質問はこう返すべきだったかな・・・」という後悔を毎回しました。
でも、面接官と他愛もない雑談や、研究内容の説明はコンパクトかつリラックスして言えるようになりました。場数を踏んでいたおかげで、条件反射のように言葉が出てきたことは、70回ほど面接を経験してよかったと思うところです。
結果として大量のエントリーは気休めには最適でした。でも、不安を解消する道具にはなりませんでした。逆に増えれば増えるほど、積み上げた経験と実際のギャップに悩むことになる場合もあります。
145社にエントリーし、練習ばかりして疲れてしまった徒労感が未だに治らない。そんな気がします。