126社落ち就活生のブログ

14卒の就活生が経験したこと。反面教師にでもしてください。文具業界やオフィス家具業界を中心に就活しましたが、大学職員に落ち着きました。

大学事務という、巨大な植物を育てるような仕事についての話

お久しぶりです。4月になり、いよいよ就活が忙しくなる頃だと思います。雨が多く、桜がスーツにくっついてないか心配になる季節です。

 

僕が大学職員としていよいよ働き始め、最初の日曜を迎えました。この一週間で研修やら配属が決まり、来週からは先輩社員の教育を受けながら失敗を繰り返す日々になると思うところです。

 

さて、職業としての大学職員ですが、かなり志望している人も多いと思います。ネットで見ると「楽なのに給与がいい」なんて書かれていたりします。ホントかどうかは知りませんが、大学時代に暇そうにPCに向かう事務の人を見ているとそう思って当然なのかなと思います。

 

実際に働いてみると、たいして暇な訳でもない感じです。まぁ4月が大学にとって最大の繁忙期ですので、暇だったらマズイわけです。僕が配属された部署も「今すごく忙しから、来月くらいにはもっと丁寧に面倒見てあげられるんだけどね」と仰ってました。

 

 

 

去年、僕は都内・郊外さまざまな私立大学の事務職員採用試験に挑戦しました。大学職員というのは、なぜか極端に採用人数が少ないのが特徴です。10人とかなら「結構あるな」と思うほどで、1人だけとかもザラにありました。

狭き門なのは確かです。

 

しかも面接や試験も厳しいところが多く、やはり最高学府の運営に加わるには相応の能力が必要であることを実感します。

また、自分の生徒を優先的に採用している(と感じる)大学も存在します。あくまで就活仲間からのうわさ話ですが、●治大学や●修大学などは自分の生徒が圧倒的に採用されており、その半面、●蹊大学や●細亜大学は最近は他大学出身者が多く採用されている なんて話もありました。

本当かウソかは知りません。採用実績などを見て、ご自身で判断して下さい。

 

自分の大学を受けるのであれば、特徴や悪い点、志望動機は容易に生み出せます。しかし、他大学を受けるときは情報量が圧倒的に不利であることは避けられない事実です。その学校の雰囲気も知らなければ教育方針も知らない。「なぜ、君の学校ではなく他大学であるウチに?」と聞かれるのが、あまりにも苦痛なのは仕方のない事です。なんとか練り上げるほかありません。

 

 

 

さて、大学事務としてとりあえず数日働いて感じたことは、「本当に、裏方なんだなぁ」という実感です。

 

大学は、学生を教育し社会で立派な存在となれるよう育成することが目標です。しかしそれは目に見える結果ではなく、明確な達成基準もありません。一般企業における「売上目標を達成した」「複数の企業と協力して商業施設を完成させた」のような、明確なゴールが存在しない仕事です。

 

ちょっと変な例えですが、大学は学生という植物にひたすら水をあげ成長させていきます。植物はどんどん成長し、雲を突き抜けていきます。地上で水を上げている大学職員は、植物が花を咲かせたのか、それが何色でどんな香りの花なのか、雲の上で起こっていることを見ること無く次の植物を育て始める。

日々の単調な仕事がどのように学生の成長につながったのかを知ること無く卒業していき、新入生を迎える。自分からは根と茎しか見えない。あまりに実感、実態のない仕事であるように感じました。

 

しかし同時に、学生に水を与え雲の上まで成長させられるのは最高学府である我々の役目でもあります。小・中・高校と土を耕し種を撒いて芽吹いた若葉を、時に雨風飛び交う社会に耐えうる丈夫な根と茎を育てる。この使命を担う責任感を、どことなく働いて感じたところです。

 

 

大学職員になることは、もしかしたら丸一日PCに向かって書類制作をすることになるかもしれない可能性があります。明確な達成感は貧相なものかもしれない。しかしそれに耐えてでも暴風雨から学生を守る最後の砦として働くことに誇りを持てるならば、きっと楽しいものであると思います。

 

僕は変に硬派なので、最高学府としてのプライドを持って仕事に取り組もうとしてます。ゴールが見えずに嫌になることも多々あると思いますが、時にはこのプライドを思い出してみようかと思います。